第13回学術集会

日本子ども虐待防止学会
第13回学術集会

みえ大会宣言

 子ども虐待は、関係者の努力にもかかわらず、年々増加しています。 みえ大会は「みんなナイス! 聴こう 親のものがたり 子どもの気持ち」を大会テーマに、社会全体が子ども虐待防止に連携し、温かい心を持って前を向いて歩んでいくことを目指しました。  
 2007年5月に「児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)」の2回目の大きな見直しが行われました。「児童の権利利益の擁護に資すること」が法律の目的に明記され、国際連合の子どもの権利条約にある「子どもの権利」が謳われています。改正法では、子どもの安全確認のための立入調査の強化など、子どもを守るための法制度としての充実度を増しています。
 しかし、これまでも課題とされている「社会での役割分担の構築」「行政職員の専門性の向上」「児童相談所の体制・機能の強化」「社会的養護体制の充実」「家族の再統合に向けた体制の強化」は実行されていません。
 法改正の主旨を受けた国および地方公共団体が、社会全体の力を結集し、早急に子ども家庭福祉施策の充実と社会的養護体制を整備することを、私達、日本子ども虐待防止学会第13回学術集会みえ大会参加者は強く求めます。
 私達は、すべてのおとなが子どもの豊かな育ちと教育に関心を持ち、子育て環境の充実をはかり、子どものこころへの共感性を示すよう、活動することを誓い、21世紀を「子どもの世紀」とすべく叡智を結集することを、ここに宣言します。

平成19年12月14日
日本子ども虐待防止学会
第13回学術集会
みえ大会実行委員長 駒田 美弘
日本子ども虐待防止学会 小林 美智子